巡り縁

その昔、とある客先でお世話になった部長さんに気に入られていたことがあり、打ち合わせ後の飲み会にてこんな話が出たことがあった。


  『 hikime2君、うちの娘要らんか? どうや、がっはっは! 』


「どうや」って言われても、そないなもんアレやんか、
  「 ほな有り難く。 」
いや違う。
  「 余ってるんですか? 」
これでも無い。社交辞令は難しいな。




そんなわしの苦悩をよそに、周りは大盛り上がり。こっちの上司は、


  『 hikime2! お父さんと呼ぶんや! わははは! 』


部下への愛情が有るのか無いのか判別不能やったのやけど、ともかくあなた酔っ払いすぎの叫び過ぎ。隣のテーブルからの視線、痛かったんやから。
こんな時の下っ端の役目は、困惑してオロオロすること。そんなこんなでその場は凌いだものの、それ以降は社内で『 客先の部長の娘に手を出した男 』として、名を馳せることになったのは言うまでもない。はぁぁ。








それから10年近く経った先日のこと。
同じ客先で、付き合いの深い担当の方が結婚されるという話を聞き、仲間で情報収集したところ、お相手が・・・その娘さん。ってマジですか!?


  『 hikime2が捨てた女やぁ! 』
って待て、人聞きが悪すぎる。


  『 当社から祝電を打ちなさい。オリジナルの文面で。 』
って例の上司から。えっ、わしが文言を考えるの?


「 昔のネタ 」を使えということなのか? きっとそうなのか? 披露宴で朗読して、おめでとうのクラッカーを鳴らせばいいのか?




さぁどうしよう・・・頭痛が痛い今日この頃。