いよいよ夏のイベント最終戦。岐阜県板取で行われた『 2007世界選手権バイクトライアル最終戦日本大会 』を見に行ってきた。トライアルに馴染みのある人は少ないかもしれんけど、この競技はバイクコントロールの極致。バイクに乗る人、かじってみて損はないはず。速く走るだけが能じゃないって気付くやろ。
わしも初めて買ったMTBはトライアルのため。高校生の頃は連日連夜、ホッピングの練習に勤しんだもんや。購入1週間後、バニーホップでステアケースに挑み、リアホイールをクラッシュさせたのも懐かしい思い出。何の因果かXC・ロードへと道を踏み外すことがなければ、きっと今頃セサール・カニャスとポイント争いしてた・・・はず?
さて、スタート。
選手紹介の後は写真のダニエルで降りるのが普通。逆にバイクを抱えて階段を駆け下りると笑いが取れる。ここで既に「 変な競技 」なん確定。
そして今年は第一セクションにいきなりの池。丸太を進んで池に落下。奥の段差を登って右に抜ければセクションアウト。エリート・マスタークラスになるといっちゃん左の丸太が相棒や。
第6(?)セクションにて、ダニエルで発射寸前のベニト・ロス。この人は跳躍力・安定感ともに抜群で、見ていて安心できる数少ない選手なのや。
上と同じく第6(?)セクションの最後。岩に登って後ろ向いて、向こうの岸までジャンプすればアウトは目の前!
そして圧巻の第7(?)セクション。
重力に身をまかせ過ぎないようになぁ。
クラスは変わって26インチマスタークラスのカニャス in 第29セクション。突然現われたNIKOVさんが教えてくれへんだら、カニャスがマスター(26インチ)に出ていること、知らんとこやった。
この迫った岩に登ればクリーンは目前。でもほとんどの人、足を着かな登れへんとこ。足場は狭いしすんごい岩やし、こんなんどうすんの?
と思ったら、ダニエルで飛び上がってギリギリ亀! むっちゃ旨い!!(写真じゃこの凄さ、伝わらへんな)
そして最後の第10セクションは人工セクション。真ん中の一本橋がコース。
自然の岩を相手に戦ってきた人達にゃぁアホみたいな障害物。には見えんけど…。
あらー。ベニト君、ダニエルで一本橋をぴょんぴょんショートカットしてはるわ。それってずるい・・・。
その勢いで頂点までひょひょいのひょい。高さは3メートルくらいあるけど、ぴょんと飛び降りて見事クリーン。タイムを競う競技ちゃうのに、インからアウトまで早過ぎ。
ここがその着地地点。
なんとゼッケン1のダニ・コマス選手、ベニト君のようにさくさく飛び降りたところまでは良かったのやけれど、フロントホイールがコーステープの外側に着地・・・。2ラップ目の最終セクションにて痛恨の減点5(いっちゃんアカンの)やわ。カッパが木から落ちた、猿が川で流された、弘法に真珠。そんな感じの信じられへんポカミス発生。
ふぅ、思い出すだけでもドキドキするわ。展開とかテクニックとか知らんでも、ただ見ているだけで圧倒されるバイクさばき。知っていればもっと楽しめる世界の頂点の走り。いや、跳び。こんなん見たら、わしも昔かじったことがあるとか恥ずかしくて言えへんようなるわ。んでも憧れる世界。もし夢が叶うなら、変身するはトマックでもブーニョでもブイヨズでもなく、『 オット・ピ 』。そんくらいの憧れ。でもちょいとハードルが高いから『 オットット・プ 』くらいで我慢しよか。
おまけ
トライアルバイクは軽さが命。軽量化への執念はリムサイドに開けられた穴に表れとるわぁ。表面の凝った穴も魅力的やな。