ゴールは彼方

あれこれある業務の中でも特許に関わることが最も苦手。
プログラムを組んだり種々の検討をするのは、例えるならばヒルクライムやな。途中は嫌になることも多いけど、辿り着いた後の達成感はひと踏みひと漕ぎに活力を与えてくれるで。ダウンヒルの喜びに匹敵するようなことはあらへんけど、それなりに楽しい仕事もぽちぽち。
なのになのに、特許の出願や拒否対応のつまらなさ虚しさといったらもう。形無きものと戦い、ライバル会社と告げ口の応酬戦をこなし、10年近く経った後に得られる報酬はぺらっぺらの証書1枚。会社のためとはいえ、満足感からは20光年ほど離れたゴールラインだぜ。


と愚痴ってても20光年は迫ってこおへんので、今朝から『 これの拒否対応よろしゅ 』と渡された資料に目を通しだした。・・・・・全ての請求項が何処かで見かけた特許の焼き直し。言葉を修飾しなおしただけの出願で、こんなもん審査に通るわけがないやんか。
無駄な手間をかけさせるんじゃぁないと怒り心頭で出願者のリストを睨み付けた。末尾に世界一見慣れた名前、自分の名前があったかどうかは秘密。腹立てて資料の最後に「 新規性無し 」と所感を書いといたんで、明日、上司と過去の己に突き付ける予定。ゴールラインは30光年先に遠ざかったな。