1本のボトル

っかし暑いなぁ。お天道さんが元気すぎて通勤途中でも熱中症になる人すらいそう。かと言って電車のクーラーはありがたいのやけれど、自宅からママチャリで汗だく → 近鉄電車のクーラーで冷えびえ → 鶴橋駅の熱気でフラフラ → 環状線のクーラー+扇風機でサワサワ → 駅からの徒歩10分でヘロヘロ。人体熱衝撃試験の日々。



熱中症で思い出したレースの記憶を一つ。
数年前のビンゴシリーズの第3戦、舞台は灼熱のプラザ阪下。いつものように3時間耐久ソロクラスにエントリーし、走り出したのは昼前だったような。
スタート後1時間ほどは村パパさんと競っとったけど、徐々に引き離して独走態勢。ウハウハしながら坂を登り坂を下り・・・・クソ暑いのに鳥肌が立ってきたのは何故? 頭もクラクラを通り越してガンガンする・・・これって立派な熱中症!!
なにくそと思いながら走り続けたけど、1人で行ってるからサポート無しやしキャメルバックのお茶が無くなって、、、もう限界状態。手ぇ震えてるし真っ直ぐ走れへんし、これ以上はホンマに危険。


トップを走っていながらリタイア。こんな悔しいことがあるやろか。
登りの途中でストップし、コース脇にヘナヘナとへたりこむ。路面、ダートのくせに逃げ水みたいなん見えとるわ。身体は干からびてるくせに涙は出るのが不思議。








  『 あのー、大丈夫ですか? 』
  『 良かったらこれ飲みます? 』


地獄に仏、乾燥hikime2に水とはこのことか。見知らぬライダーが差し伸べてくれたボトルに、まだ冷たさを保っているたっぷりの水。一瞬でわしの喉に吸い込まれてったわぁ、ぐびぐび。




チェッカーを受けた後、車に戻るよりも先に、覚えていたゼッケンナンバーを頼りに先程の人を探してひたすらお礼。表彰式のインタビューでもこのエピソードを紹介したわ。
あの勝利はあの1本のボトルのおかげ。渡してくれた人のおかげ。忘れられへん真夏の思い出や。