無事、完走・・・?

そこそこの晴れを祈願しつつ、2年ぶりに松原スポーツ公園へ乗り込んでみた。『 いっぺんは100kmを走っておきたい 』なる嫁はんのご要求にお応えするってのと、「 いっぺんは気楽に走っておきたい 」っちゅう、わしの願望が相互リンクした結果。




早朝4時半、駐車場に到着。さっそく準備をして列に並ぶ。




軽量化を目指す人の列も凄いし、トイレの重量化も凄そう。想像したくないけど。






6時3分、ほら貝(?)の音を合図にスタート。
雰囲気を楽しむよう、ゆっくりと走り出し・・・・たら、嫁はんがどんどんと周りを抜いていかはるではないですか。こらこら、完走目的なんやし焦らず林道まで・・・って聞く耳持たずに行ってもた。ちょっと待ってくれー。




いざダートへ突入。噂には聞いとったけど、もうタイヤの踏み場も無いくらいにバイクだらけ。ちょこっとした広場で抜きにかかるのやけれど、前がつっかえて時にはバランスを保つのに苦労するほどの低速走行。でも近くの人が「 こんなん、まだましな方ですよー 」と教えて下さって・・・そ、そうなん??
と考えてたら背後で嫁はんポテッと立ちゴケ。迷惑をかけました。帰ったらトライアル系練習メニューでしごくから許して。


 だいぶと空いてきた




幸いしょっぱなの登りを終える頃には集団もバラけてきて、走るんには不自由せん状態になってきた。自分のペースで走れるってんで、嫁はんのスプロケが1枚ばかし重くなったような・・・大丈夫かおい。微妙にしんどそうにお見受けするぞ。






『 まだ着かないの? 』との声を無視し続けること数kmで第1CP。
キャメルバックへ給水。たんまり補充する。
胃袋へ給バナナ。皮を放り投げるのが快感。






坂を下り、三浦貯水湖の畔を進む。この辺りは平坦で、たまに速い人がカッ飛んで抜いて行く。すげえなあれ。






そして最難関(?)の登り。この辺り、誰が付けたか「 無限坂 」。ったくニクニクしい程に巧いネーミングやな。
後でGPSログを見返すと、そんなにきつく長い登りには思えへん。けれど、体感ではあきらかに苦しい登りの連続。延々と続くジープロードを確認できてしまうレイアウト・先が見通せず「 やっと頂上か!? 」とつい期待してしまう右コーナーの数々。しかし期待は裏切られるためにある。まったくまったく。
やっとこさピークを超えるも、今度は休めない下りが延々と続くんやなぁ。


そうそう、これまで「 なんのこれしき、ガレてるとは言わんわい 」と書いたことがあったけど、、、ごめん。やっぱしあのコースは立派なガレ場。お詫びして訂正いたします。ムキになって走っていた時には見えてへんかったみたい。






『 あと何km? 』と心の叫びが伝わってきつつも無視しつつ、第2CP。11時15分着。
キャメルバックへ給水。たんまり補充する。
胃袋へ給バナナ。皮を放り投げるのが快感。さっきと一緒やん。


しかし嫁はんの言動が明らかに第1CPとは異なっとった。
『 もうあかん 』って、出会ってから初めて聞いた台詞。粘りが身上の元トライアスリートから、そんな言葉を発せさせるくらいに辛いのか > 無限坂。後で聞いたら、バイクを降りて押したいくらいにしんどかったとのこと。
しかしなんぼ辛かろうが、目の前には進むべき道があるのだ。さぁ行くぞ。





塩飴を頬張ってリスと化す嫁はん。その目に映るは、一時の休息を貪る王滝er達。
立ち上がる気力の無さそうな人もいはって、明日は我が身、というか、今の我が身?







第2CPを過ぎると周りのライダーもまばら。前後に全く人影が見えない時間も多々あって、いつものSDAらしくなってきた。「 自分との孤独な勝負 」やな、かっこいいじゃないかいフンフン。
たまに遭遇するライダーは見覚えのある人達ばっかになってきて、登りで抜いては下りで抜かれ、のエンドレス。FCYCLEジャージの人やったかな? 登りでべらぼうに遅い(失敬)代わりに下りのスピードが異常。クラウチングスタイルで滑りながらイン側をかっ飛んで行く姿、往年のJ.T.のようやった。






長い時間が過ぎたような、思い返してみれば一瞬やったような、、てんてんてん・・・







無言でクランクを回す嫁はん。フンフンしながら御嶽山に見とれ、たまに下りをウハウハ楽しむhikime2。ゆっくりとやけど確実にゴールへ向け・・・さっきよりペース上がってません?


速いとはお世辞にも言えん。けど、タレている気配が全く無い。口数も増えてきたぞ? どないなっとんや?






第3CP、13時くらい?着。
第2からすぐに着いたような気がした。やっぱし一瞬やったのかも。給水しようとしたら『 今さら止まるんじゃない 先を急ぎますわよほほほほ 』とどやしつけられた。すんません。しかしこの時刻、ひょっとして8時間を切れるんとちゃうか? 全く使ってないくせに何故か疲れた頭脳では、残り時間の計算がうまいことでけへんけど。
突然、ギャラリーから嫁はんの名を呼ぶ大声。敬愛する先輩がいてはって、こっちの姿を見つけて叫んでくれはったみたい。パワージェル10袋分相当のエネルギー、一瞬で補充完了。
ただし頭脳には行き渡らず、計算はでけへんまま。




2つの登りを坦々とこなして、やがて道は下り坂。前回42kmにリジッドで出た時は、この下りがむちゃむちゃ怖かったらしい。
しかし今回はフルサスサンタ号。機材の威力は凄まじいな、第3CP〜ゴールのタイムは前回から30分短縮。
下りの練習と称して富士見に行ったことも、ほんまに練習になってたみたい。無視できる石ころと避けなあかん岩、これらの判別を行えるだけで直線のスピードはかなり変わるし、恐怖心と上半身の消耗度は正比例するし。




やがて平坦になった所でボウイチのペダリング開始。準急レベルの列車やけど、気分は快速超特急だぜへいへい。






森が開け、垂れ幕が見えた。
2人、手を上げて同時にゴールイン。


コケ無し、パンク無し。文句無しの完走。辛かったやろけどよぅ頑張った!
え? 途中からしんどくなくなった? あら、そう・・・。




タイムも7時間半切りと、内心の目標やった8時間を完璧クリア。これまた凄いぜ。第3CPでの計算の出来なさも凄いけど。






そんな喜び称え合う2人の耳に、嫁はんの名前を告げるアナウンスが届く・・・・なんだなんだ?











我が家の台所。可愛いトロフィーが仲間入りして、大小と醤油差しがほどよく並びはった。あれまぁ。







君達のおかげだ。





君にも感謝。