読書

超有名なこの1冊。じゃない、2冊。雨が降り続いた休日に、脳みそのカビを除去すべく一気読みや。

ダ・ヴィンチ・コード〈上〉

ダ・ヴィンチ・コード〈上〉

ダ・ヴィンチ・コード〈下〉

ダ・ヴィンチ・コード〈下〉


文中の謎々、何処から何処までがリアルでフィクションなのか全く分からないまま読み終えた。初めはパリのルーブル美術館からストーリーが始まるんやけど、収められた絵画とダイイングメッセージに隠された手掛かりetc、etc、全く知識の無い人間(わし)でも、分からないままにも興味をそそられながら頁をめくる指に力がこもったわ。


全体とした感想やけど、文化がちゃうね、日本とは。例えば、宗教の持つ勢力なんて話は総勢無宗教な日本人には想像し難いところやと思う。まぁ日本でもお寺とお坊さんってのがあって初詣には誰しもが行くやろうけど、普段の生活で神仏は出てこうへんやろ。葬式だけやんな、仏さんは。けど、あちらさんではもっと生活の中心に近い所に宗教(もちキリスト教ね)が存在する感じ。
建物一つにしても、舞台として出てくる教会などは石作り。日本やと木造でどこか柔らかい印象があるんやけど、文章中に出てくる物は文体も含めてごっつい硬質なんばかりやった。異質な文化を硬質なものとして受け止めながら読んで行くって言えばエエんかな。主人公になりきることはできへんけど、主人公の斜め後ろから前を伺うような雰囲気とでも表現できるかも。




但し、これをミステリー小説っぽい視点で捉えてみると、犯人は途中からふっと出てきた人物やって、作者はドンデン返しを狙ってるんやろうけども読了感は『ふぅ〜ん』。敵だと考えていた人間が実は味方だったって設定も細部の説明に矛盾を感じてもうて、驚きよりも懸念を感じたわ。んな感じで詰めの甘さが目立つ。オチも意味が分からへんかった・・・。

結局、西洋の文化を感じるには面白い文章やけど、日本でベストセラーになるのには納得がいかへん内容やったなぁ。これでハードカバー¥1800×2は高いわ。
わしなりの採点は『★★★☆☆』。映画を見たいかと聞かれると、映像化された舞台を見たいとは思う。けどなぁ・・・。