クララがオチた

『この葉っぱが散る時、私も同じように散っていくのね・・・』


そうはさせませんよ、薄幸の美少女さん。この私が救ってあげましょう、こう叫ばせてあげましょう。


『クララが立った!』




香落渓の心地良い川沿いを進みながら、ラチェットのシャーと心地良く鳴り響く音に心躍らせているその時、頭上から降ってきた1枚の落ち葉。わしのハンドルバーに触れてそのまま落ちて行くと思いきや、空力による抗力と重力の狭間でバランスを取ったまま、ハンドルにヘバリ付いとるじゃありませんか。
ここで思い浮かんだのが冒頭のシチュエーション。


30km/hを切ると落ち葉は剥がれ落ちそうになるんで、小さなアップダウンをもろともせずに、ミニマム31km/hくらいで突っ走るわし。どうや、このまま苦しい時間を越えられたならば、青蓮寺ダムの下りでカッ飛んで、そのまま昇天させたるがな!(違)

最近にない気合いを見せるhikime2、登りも下りもなんのそのでペダルを回した後、青蓮寺ダムを通過。フロントをアウターにセットし、更にハムストリングスへ血液を送り込む。ケイデンスは急上昇し、バイクは50km/hを越えてなおも加速(言うとくけど下り)。凄い向かい風に満足しつつ『どや? 昇天したか?』なんてつぶやいた瞬間。
ハンドルにぐいぐい喰い込むように曲がり、へばり付いた落ち葉さん。ふたつに割れて、ダムの方へヒラヒラと落ちて行きはりました。



しばし呆然。
言葉で例えるならば、『クララがオチた』。




147.9kmのアベ28.7km/h。今日も暑かって、ようけ焼けたわ。